━━━━━━━━<< 視覚障害者PCサポート >>━━━━━━━━   〜 一人でも多くの視覚障害者にPCやICTの恵みを伝えるために 〜           2024年3月号 No.209                       2024年3月22日発行 このメールマガジンは、視覚障害者へのパソコンサポートをする方々の スキルアップと情報交換、また相互の連携を図るためのものです。 どうかみなさんの日々の活動に役立てていただければ幸いです。 ===== も く じ ===================== [1] 教えて!サポートの知恵袋 ● ベーシックコース  Safariの拡大について ● プロフェッショナルコース  メモ帳が変わった [2] サポートお役立ちサイト  「読書バリアフリー」を考えるために [3] ここが知りたい!団体運営のヒント  全国NPO事務支援センター(NPO事務支援カンファレンス) [4] ソフトウエア・ハードウエア情報  携帯型音声拡大読書器、「ルビー10スピーチ」 [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など  第275回 仙台ロービジョン勉強会のご案内 ほか [6] SPANからのご案内 [7] 編集後記 ================================= [1] 教えて!サポートの知恵袋 −−−−−−−−−−−−−−−− ● ベーシックコース  サポートの基本やスクリーンリーダーなどの基礎知識がテーマです。 ◎Safariの拡大について iPhoneのSafariを開いて、ページ設定を開くと、ページスケールというのが 出てきます。 VoiceOverですと、上下スワイプで、50%から300%まで画面の大きさが 変更されます。 VoiceOverのオフでは、左の「あ」をタップすると縮小して、 右の「あ」をタップすると拡大します。 大きい方が良いということで300%にすると、全体が何が何だか 分からなくなります。 ホームページを理解する場合、どんなふうな構成になっているのかを 知ることが大切だと思います。115%かせいぜい125%で全体の様子を理解し、 できればピンチイン、ピンチアウトで文字を大きくするのが良いと思います。 「見えにくい人には300%」というのを前提にしないのが良いと思います。 ───────────────────────────────── ● プロフェッショナルコース  PCの設定やサポートのスキルアップ、またトラブル対応などが テーマです。 ◎メモ帳が変わった https://smuramura.web.fc2.com/SPAN/2024/03memo/meno.pdf 1.はじめに Windows最新のメモ帳は、大きな機能変更と追加がなされています。 11.2401.26.0で説明します。 2.最近追加された主な機能 ダークモードの画像 https://smuramura.web.fc2.com/SPAN/2024/03memo/image1.png ダークモードに加え、メモ帳を複数起動する場合、一つのウインドウ内に 複数のタブにする機能が追加されました。 3.設定 [Alt]キー [S]キーで設定のダイアログボックスが開きます。 設定のダイアログボックス https://smuramura.web.fc2.com/SPAN/2024/03memo/image2.png https://smuramura.web.fc2.com/SPAN/2024/03memo/image3.png (1)ファイルを開く方法 「あたらしいウインドウで開く」と「新しいタブで開く」を選ぶことが 可能になりました。 (2)メモ帳の起動時 「前のセッションからコンテンツを開く」または「新しいウインドウを 開く」を選択する機能が追加されました。 「前のセッションからコンテンツを開く」を選ぶと、内容を追加しても シャットダウンしたときに保存するかを聞いてこなくなります。 「あたらしいウインドウを開く」を選べば、メモ帳の内容が 更新されている場合、保存するかを聞いてくれます。こちらがおすすめです。 しかし、たとえ、こちらを選んでも、テキストファイルで 単に開いただけの場合、再起動すると、開いていたメモ帳がそのまま 表示されます。注意が必要です。 私は、起動時に日誌.txt を自動的に開く設定をして日記帳として 使用していますが、この場合さらに、注意が必要です。 パソコンをシャットダウンする場合、内容を更新していなくても、 自分で閉じることが必要だと思います。                          文責 村山 慎二郎 ───────────────────────────────── [2] サポートお役立ちサイト −−−−−−−−−−−−−−−−−  見て役立つお勧めサイトをご紹介。 ◎「読書バリアフリー」を考えるために 「読書バリアフリー」と聞くと、多くの人は「視覚障害者」の読書問題という イメージをもちやすいかもしれませんが、実際には、さまざまな立場から 読書にバリアを感じている人がいます。 また「読書バリアフリー」に関する情報が当事者に正しく届いていなかったり 周囲の理解が不足しているため、本人があきらめていたり、 あきらめさせられているケースも少なくありません。 昨年12月10日に開催された読書バリアフリーフォーラムのアーカイブ動画が 公開されました。「読書バリアフリー」の意味をよく知ることができます。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://www.mojikatsuji.or.jp/news/2023/10/18/7397/ ───────────────────────────────── [3] ここが知りたい!団体運営のヒント −−−−−−−−−−−−  課題はありませんか?資金、活動場所や教材、そして会の活性化。 ◎全国NPO事務支援センター(NPO事務支援カンファレンス) 「活動はしているが、事務や経営を担う人材が不足している」というNPOは 少なくないのではないでしょうか。 この団体は、NPOなどの非営利団体の事務を支える活動をしています。 *活動内容 ・セミナーの開催 ・NPO事務力検定の実施 ・NPOなどの非営利団体からの各種相談への対応 事務や経営で課題を抱えるNPOなどの非営利団体のみなさん、ぜひ参考に していただければと思います。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://npo-office-support.jp/ ───────────────────────────────── [4] ソフトウエア・ハードウエア情報 −−−−−−−−−−−−−  チェックしておきたい最新のソフト、ハード。 ◎携帯型音声拡大読書器、「ルビー10スピーチ」 今回は、2022年8月24日に株式会社インサイトから発売された 携帯型音声拡大読書器「ルビー10スピーチ」をご紹介します。 本器はタッチパネルとボタンで操作可能な10インチの携帯型拡大読書器です。 拡大読書器の機能のほかに、活字文書の読み上げも可能です。 拡大用と遠方用のカメラがあり、拡大用は机やテーブルで手元の対象物を 読むときに、遠方用は周囲にあるものを確認するときに便利です。 アーム式のカメラを本体から引き出すと、A4サイズ全体を撮影し、 一度にみることができます。また、カメラの下に広いスペースを 確保できるため、筆記や作業を楽に行えます。 3種類のカメラそれぞれでOCR機能を使用できます。 VisperoTM独自の表示補正機能により、特定の色の表示や画面の明るさなどに 補正をかけ、認識しやすくします。 Miracast(ミラキャスト)という伝送技術を使用し、テレビやモニターに ワイヤレス接続が可能。この機能を使用するにはMiracast対応の テレビやモニター、もしくはMiracast用アダプターが必要です。 テキストデータのファイル保存機能があります。保存するファイルには オーディオタグが付けられます。オーディオタグは、保存したファイルを 探す時に目印になる、音声のタグです。 複数ページをまとめて読み込ませ、一度に読み上げることができます。 多言語(全20カ国語)での読み上げに対応。 ■仕様 サイズ・重さ:縦 約189mm×横 約261mm×厚さ 約36mm(折り畳み時)/約915g バッテリー:最大3.5時間連続使用可能(フル充電まで約4時間) 映像出力:MiracastまたはUSB経由で外部ディスプレイと接続可能 拡大倍率:2〜24倍 サウンド:内蔵スピーカー、ヘッドフォンジャック、Bluetooth 合成音声:日本語 Kyoko(女性)、Otoya(男性) 販売価格:238,000円(非課税) ※日常生活用具給付等事業候補品 付属品:収納バッグ、USB-Cケーブル付きのUSBアダプター、海外用電源プラグ (C、O、SE)、クリーニングクロス、取扱説明書、外観と各ボタンの説明、 3つのカラーモードの説明、保証書、ユーザー登録カード 保証:購入日より1年間 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://www.s-insight.jp/products/ ───────────────────────────────── [5] ひろば 読者のページや各団体の情報など −−−−−−−−−  みんなで作ろう!サポートの輪 ◎第275回 仙台ロービジョン勉強会のご案内 仙台ロービジョン勉強会は、視覚障害児・者の支援について さまざまなテーマについて学ぶ定例の勉強会です。 *テーマ:レーザ網膜投影技術について 〜企業の取り組みと今後の展望〜 *話題提供:金井 勇樹さん   株式会社QDレーザ 視覚情報デバイス事業部 事業企画・推進グループ *日時:4月10日(水) 19:00〜20:30 *会場:仙台市福祉プラザ 11階 第1研修室 *参加費:500円 *定員:30名 *参加申し込み期限:4月4日(木) *お申し込み・お問い合わせ先  仙台市視覚障害者支援センター アイサポート仙台  電話 022-341-1728  メール sisien@sky.plala.or.jp ◎神戸アイライト協会25周年記念 スプリングコンサート 認定NPO法人神戸アイライト協会では、団体創立25周年を記念して スプリングコンサートを開催します。 *日時:4月13日(土) 13:15開演(14:30頃終了予定) *場所:中山記念会館1階 大会議室 *参加費:無料(アイライトへの支援カンパ歓迎) *定員:60名(介助者含む)  定員に達しましたら締め切らせていただきます *出演 歌と演奏    高尾 美智子(たかお みちこ)さん    繪野 雅子(えの まさこ)さん 曲目 「花」「バラが咲いた」「ハナミズキ」他 *お申し込み・お問い合わせ先:神戸アイライト協会  必ず事前に氏名(介助者含む)、連絡先を下記までお知らせください。  電話 078-531-6340   (火曜から土曜 10時から16時 ただし祝日休業)  メール kobe2010@eyelight.sakura.ne.jp ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://eyelight.eek.jp/ ★このコーナーは読者のみなさんからの投稿を中心に作っていきたいと  考えていますので、サポートや団体運営で疑問を感じていること、また  技術的な質問や「自分のところはこうしている」というようなご意見など  何でも構いませんので、メルマガ末尾に記載のアドレスまでお気軽に  お寄せください。 ───────────────────────────────── [6] SPANからのご案内 SPANが開催する講座などのご案内やご寄付のお願いです。 多くの方に私たちの活動を知っていただければ幸いです。 *講座の開催 SPANでは以下のような講座を開催しています。 ★教室での訓練や講座、またジョブコーチによる支援を再開しています。  ただし、一部はオンラインによる実施となっています。  詳しくはお問合せください。  ・ 個人対象講座   マンツーマンで学んでいただく講座で、内容や日程はご相談の上   決めていきます。初歩から職業スキル向上まで多様なニーズに   対応できます。  ・ グループ講座   グループ(2〜4名)で同じ内容を学んでいただく講座で、内容や日程は   ご相談の上決めていきます。受講料は個人対象講座より割安です。  ・ 遠隔講座   ネット通話アプリZoomミーティングなどを利用して  行う講座で、   教室に来なくても学べます。   内容や日程はご相談の上決めていきます。  ・ 在職者訓練   東京都内に在勤、または在住の就労中の視覚障害者を対象とした   職業訓練で費用負担はありません。   令和6年度上期の募集を開始しました。  ・ジョブコーチ支援   訪問型職場適応援助者(ジョブコーチ)による支援です。視覚障害者が   勤務する職場環境の整備や職業スキルの向上を図ります。   詳しくは、東京障害者職業センター、またはSPANに  お問い合わせください。  東京障害者職業センター   https://www.jeed.go.jp/location/chiiki/tokyo/  ・ 企業研修   視覚障害者が在籍する企業からの委託により実施する職業研修です。   内容や日程はご相談の上決めていきます。 上記の各講座や訓練は常にお申し込みを受け付けています。  ・ ワンポイント講座   ワンポイント講座は、テーマを絞って2〜4時間で学ぶ講座です。   実施方法は、原則としてZoomによるオンラインです。   内容や日程はその都度Webサイトでお知らせします。   → 現在、募集している口座はありませんが、大型連休にはいくつか     実施する予定です。詳しくはWebページでご案内します。  ・ インストラクター養成講座   視覚障害者に対するパソコンサポートをしていただく方のための講座で、   原則として奇数月の第2日曜日に開催します。  また、応用編も随時開催します。   → 現在、4月14日の応用編「Excel指導のポイント」の募集を     行っています。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://span.jp/activity/#future20221211 *資格取得コース  視覚障害者が受験できる資格試験受験のための対策講座を行います。  現在、以下の資格取得コースの募集を行っています。  ・ 日商PC検定2級データ活用  2024年1月期  ・ 日商PC検定3級文書作成 2024年1月期  ・ 日商PC検定3級データ活用  2024年1月期 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://span.jp/certification/ *ご寄付のお願い SPANは外部からの補助を受けずに自主運営している団体です。そのため、 みなさんからのご寄付が、活動を続けるために不可欠なものとなっています。 どうぞみなさんのお力でSPANを支えていただければうれしいです。 ▼詳しくは下記をご覧ください。 https://span.jp/support/ ───────────────────────────────── [7] 編集後記 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 3月も下旬、桜の季節も間もなくですね。 そして、春は別れと出会いの季節、卒業、就職、進学などで新しい生活を 始める人もいることでしょう。 私たちも、気持ちを新たに視覚障害者のICT支援に役立つ情報を提供して いきたいと思います。  今回の「視覚障害者PCサポート」、いかがでしたか? みなさんと情報を共有することで一人でも多くの視覚障害者がパソコンの 楽しさと有用さを知り、サポートの輪が広がればと願っています。 次号は4月26日配信の予定です。 ───────────────────────────────── ▼メールマガジンのバックナンバーはこちら https://span.jp/useful/magazine/index.html ▼配信停止や配信先の変更、また、ご意見や感想はこちらまでお願いします。 office@span.jp ★尚、迷惑メール対策の一環として、「@」を全角で表示しています。  メールアドレスとしてお使いになるときは、半角に訂正してくださるよう  お願い致します。   編集・発行:NPO法人 視覚障害者パソコンアシストネットワーク           SPAN(スパン)メールマガジン編集部     発行責任者:北神 あきら https://span.jp ★本メルマガの内容を許可なく複写、転送、改変することを禁じます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━